鎌倉~湘南のローカル情報

4年の南アフリカ生活を終え日本へ帰国!鎌倉~湘南を中心にローカルな話題をお伝えします!

富裕層の国外脱出が相次いでいる  

日経新聞に興味深い記事が掲載されていた。
アルゼンチンの富裕層が隣国ウルグアイへの脱出が相次いでいる、という内容。


アルゼンチンの国家財務は危機的な状況で、政府が富裕層からの課税を強化するの事が背景。一方の隣国ウルグアイは移民者に対し、税制で優遇している。
そして同じ言語(スペイン語)の国同士なので、移住にさほど違和感はないのだろう。



ここ南アフリカでも白人富裕層の国外移住が最近多い。
私の知人もコロナが一段落すると英国へ移住するとの事。
理由は、黒人優遇政策を進める中、子供(11歳と9歳の子供がいる)の将来に希望が持てないから、というもの。

南アフリカ政府は、圧倒的多数を占める黒人がアパルトヘイトの弊害が残り、いまだに黒人の社会的なステータスが低いという理由で、黒人の社会進出を意図的にサポートする政策をとっている。
ようは、白人と黒人が同じスキルを持っていれば、黒人を雇うように企業に促しています。黒人の従業員比率の高い企業にインセンティブを与えるなど、黒人優遇政策を積極的に進めています。


南アフリカの白人富裕層は子供に対し教育は熱心で(ほとんどがネイティブの英語で教育を受けている)、英国、豪州、ニュージーランドなどのコモンウェルス国への移住が人気。
以前のブログでも紹介した、テスラーのイーロン・マスク氏も南アからアメリカへの移住者。


気候がよく、食事が美味しく、暮らすには最高の南アフリカだけど、白人と黒人の間にある軋轢は、1996年にアパルトヘイトが撤廃されて四半世紀が経とうとしていても、まだ根深く残っている。
黒人の教育レベルがあがり、独自の力でスキルと職を身に着け、逆差別的な黒人優遇政策を無くして国が平穏に運営できるようになると、南アからの移住に歯止めがかかると思うが、時間はかかりそう。
一世代先(25年後くらい)を見据えた政策が必要と思う。特に教育レベルの向上が必要かな。