鎌倉~湘南のローカル情報

4年の南アフリカ生活を終え日本へ帰国!鎌倉~湘南を中心にローカルな話題をお伝えします!

海外駐在員の必要性 リモートワークに移行しているこの時期に改めて考える ~南アフリカ~

ロックダウン期間中 南アからの出国は可能たが入国は禁止:
南アフリカは3月5日に最初のコロナ感染が確認され、同月の27日~感染対策として早々とロックダウンに入る。チャター機を除き国際便の定期運航は禁止を継続。日本人の出国は日本大使館による親身なサポート体制が整っており不定期ながらルフトハンザ、KLM、カタール航空などへのアクセス情報が提供され搭乗までのサポートを得ることが出来る。大変心強い。しかし、日本人の南アフリカへの入国となると、特殊技能者などを除き禁止が継続中。3月27日以降に南アフリカから飛び立った日本人は多くいるが、南アフリカに降り立った日本人は限られた方に限られていると思う。

南アフリカの在留邦人状況:
外務省の統計では、2019年10月現在で南アフリカの滞在邦人数は次の通り。

 長期滞在者;1,133名(うち288名はケープタウン管轄)
 永住者;275名(うち110名はケープタウン管轄)
 合計;1,408名(同398名


 南ア進出の日系企業数は273社(うち38社はケープタウン管轄)


長期滞在者の多くは海外駐在員とその家族。約1,133名の駐在員とそのご家族の多くが日本から進出している273社のいずれかに属しているものと思う。


コロナ感染対策の一環として会社の指示で日本へ一時退避している駐在員とそのご家族も多く、推測ながら300名~500名は南アを一時的に離れていると思われる。
従い、600名~800名の駐在員とその家族は引き続き南アフリカに在留していると推定


南アフリカでの生活とワーク状況:
仕事:
私は4月と5月は毎日ヨハネスブルグの自宅でリモートワークを継続していたが、経済活動が再開した6月以降は50%在宅、50%出社勤務に切り替えている。
対人接触を極力減らし、会って話す場合は密を避けソーシャルディスタンスを守りマスク着用の上接している。通勤は車なので通勤中の感染リスクはない。対人と接している限られた時間に感染予防を集中するので、メリハリのある感染対策が出来ていると思う。
また、週に2・3度仕事の現場を見ることができるので、課題や問題点が見つけやすく、対策も確実な方策が素早く考案できる。
リモートができるところはリモート対応するが、現場を確認することは大変有益で、リモート/出社 50:50というのは大変効率的というのが実感。


生活:
対人接触機会を減らすため、買い物は調達リストを作り10日に一度まとめ買いを行う。
邦人が買い物をするショッピングモールは感染予防は徹底しており、モールおよびスーパーの入り口で手を消毒し、カートの手すりはあらかじめ消毒されたものを使用するので安全で安心。客層は極めて紳士的でソーシャルディスタンスの規律を守っている。
ゴルフ場は再開されており、多くの邦人が日常の週末を取り戻しつつある。


駐在員業務を再考する:
もし完全にリモート対応で会社が回るなら駐在員は不要となる。
しかし、この期間に駐在員の必要な任務を再考できたのは現場確認の重要性である。
取扱商品、在庫の動き、入庫状況を現場でチェック&モニタリングすることで、的確な指示と判断が素早くできる。
職務分掌により現地責任者に任せている仕事は多いが、リモート業務だけでは間違った方向へ向かう恐れがある。現場を定期的に見ることで権限の履行内容を確認することが出来、修正の必要があれば即刻実行できる。

現場責任者の不在が続くとルール面の逸脱が懸念される。定期的に現場に立つことで規律の維持ができる。規律が乱れれると作業の安全性や作業行為率に悪い影響がでかねない。
他、機密情報の取り扱い管理、労務管理という意味からも100%リモート対応は難しい。


海外駐在員の必要性:
以上の駐在員業務を考えると、現場で駐在業務を履行することは重要ということが再確認できる。
国際便の再開や入国制限の緩和など早く帰任できる環境が整ってほしいと思う。