鎌倉~湘南のローカル情報

4年の南アフリカ生活を終え日本へ帰国!鎌倉~湘南を中心にローカルな話題をお伝えします!

電力料金値上げ、停電、環境問題 ~矛盾だらけの電力事情(南アフリカ)~

南アフリカでは今週計画停電に見舞われています。当初、2.5時間の停電が1日1回程度だったものが、水曜日から日当り3回も停電の輪番が廻ってくるようになりました。
朝、昼、晩に各々2.5時間ずつ停電しています。
原因は設備の老朽化とメンテナンス不足によるものです。


計画停電の最中ですが、設備更新の資金を得るため、ESKOM社(南アで発電事業を独占している会社)は値上を示唆しています。


【Source;eNCA】



さて、発電事業、、、何を第一優先にすべきなのでしょうか?
①安定供給?
②安定価格?
③環境問題?


①②③すべてを望むのは不可能でしょう。


南アの視点で考えると、①の安定供給は設備の老朽化が続く限り不可能です。改善するためには、新規設備の導入、そしてそのために電気料金の値上は必至となります。


②は、昨今のエネルギー価格の上昇で、直接費のコストが嵩み、さらなる値上げは不可避と思われます。


③の環境問題の位置づけはどうなんでしょうか?①②をさしおいて、③をすすめるのか?それとも、安定供給と安定価格を前提として推し進めるのか?
南アフリカに住んで思うのは、まずは①と②を改善して、それから③に取り組むというのが世論の考える順序と思う。


環境先進国のドイツはどうでしょう?③を優先するあまり、①と②の問題に直面しているようにも思う。ロシアからのガスが止まると①安定供給ができないので、ロシアへの経済制裁はガスは対象外となってしまったらしい。ということは、世界秩序よりも①電気の安定供給をドイツは望んでいるということかな?なんだかんだ言っても、電気がないと困る。
環境問題を声高に叫んでいるドイツも①の安定供給が第一優先かな?


環境問題、安定価格、そして安全保障は、すべて電気の安定供給を前提としないと成り立たない理想なのかもしれない。環境問題は仮面を被って理想論を語っているのだろうか?
今の状況をみていると、理想の電気を語る事は矛盾だらけのような感じがします。


電気がないと困るので、何を差し置いてもまずは電気を、、、というのが人間の本質かな?