鎌倉~湘南のローカル情報

4年の南アフリカ生活を終え日本へ帰国!鎌倉~湘南を中心にローカルな話題をお伝えします!

汚職に立ち向かう南アフリカ

ロックダウンの厳しい経済状況の中、ここにきてラマポーザ大統領が執拗に訴えているのが汚職の撲滅。汚職に関与した者には厳しい処罰を科すことを国民に訴え続けている。
背景には、PPE(感染病防護服)をめぐる入札や食料小包の配布、社会救済助成金、個人用保護具、そして医療品の調達で、汚職が絡んでいる事であるが、これは氷山の一角であろう。
権限を持つ公務員、それに群がる企業、これは多くの国でみられる醜い一面である。
(Source;eNCA)


さて、世界の汚職はどうなっているのだろう?
Transparance-Internationalが「CORRUPTION PERCEPTIONS INDEX」といういわゆる汚職指数というのを毎年ランキング付している。


気になる国をピックアップ


日本:18位
公務員汚職のニュースは絶えないが、世界的みて汚職度(クリーンな国から数えて)18位はクリーンな国の上位に入っていると思う。アジアでは、シンガポール(3位)、香港(14位)が日本より上位にいるが、大国としてアジアでトップ。


対汚職の法律の厳しさで有名な英国と米国は、英国は11位と上位にあるが、米国は22位と日本より下位の22位


南アフリカ:73位
180か国を対象にした汚職度で73位は中位の位置づけ。


クリーンな国の上位で共通していることは、公務員への待遇が良い国は上位、そうでないところは汚職がはびこり易い体質になっていると思われる。
国の行政を取り仕切る機関にいながら、給料などの待遇が悪いと、自分の立場を利用して賄賂の享受を考えたり、それを利用して賄賂を供与して入札を優位に進めようとする企業も現れてくる。これを断ち切る一つの方法は公務員待遇の改善だが、予算が乏しい国はなかなか難しいのも実態だろう。
そういう中、南アフリカの汚職度73位は改善に取り組んでいる途上にあるのではないかと思われる。


インド:78位、中国:87位、ロシア:138位
他の大国では、インド78位、中国87位、ロシア138位と汚職度に関しては、まだまだ後進国。3大国とも立派なリーダーがいるにも関わらず、汚職がはびこるということは、余程公務員の待遇が悪いか、腐った体質が根付いているのか。おそらく両方だと思う。


投資基準に汚職度は大きく影響されるため、汚職の撲滅は引き続き真面目に取り組むべきだろう。
(Source; Transparency International)