鎌倉~湘南のローカル情報

4年の南アフリカ生活を終え日本へ帰国!鎌倉~湘南を中心にローカルな話題をお伝えします!

教育格差を考える ~南アフリカ~

南アフリカは経済格差や教育格差など多くの面で格差社会である。
1994年にアパルトヘイト政策が撤廃されて26年が経過したが、富が平等に分配されてきたか?というとそうではない。
現在10%の人が70%の富を独占しているのが南アフリカ。典型的な格差社会


南アフリカの人種別の構造は、白人9%、カラード9%、アジア系2%、そして80%が黒人。


未だに多くの白人が富を独占しており、黒人、カラード、そしてアジア系は富の分配という観点ではまだまだ少数派である。


アパルトヘイトの廃止後、南アフリカは黒人を優先的に就職につかせたり、会社の役員に登用させたりする黒人優遇政策をとってきたが、この恩恵に預かっている黒人はまだ少数で限られている。




目先で黒人優遇政策を推進していても、教育レベルに差がある限り、黒人の社会進出は進まないと思う。富を持つ白人は、教育レベルも高く、結果的に経済的に優位な社会的な位置に立つことが出来る。経済格差が教育格差を生み、そして教育格差が経済格差を生むという社会のスパイラルが生じている。


目先の黒人優遇政策ではなく、教育レベルの底上げが格差解消の第一歩だろう。


南アフリカは失業率が29%とOECD諸国では最悪のレベル。
人種別では少数派の白人の失業率は10%で、多数派の黒人は43%が失業。
この状況では、格差は益々広がっていく一方だろう。
時間はかかるが、教育への政府予算の分配を増やし、教育改革で底辺の教育レベルの向上に愚直に取り組むしかないと思う。