鎌倉~湘南のローカル情報

4年の南アフリカ生活を終え日本へ帰国!鎌倉~湘南を中心にローカルな話題をお伝えします!

南アフリカの若者も就職に苦労している

日本のニュースをみていると、大学生の内定率が70%を割り込んでいるという悲しいデータが目に入ってきた。


その一方で、再来年は大丈夫だから22年に就職する学生は大丈夫というニュースも掲載されている。来春の卒業生は大変気の毒に思う。
例年との違いはCOVID-19による経済悪化。経済環境の違いだけ。学生には非はない。その年々の経済状況の違いで内定率が変化し、その年の経済環境で一喜一憂するのはどうも不公平のように感じます。


南アフリカも若者の就職難は続いています。
(Source:PDBY)

QLFSという南アフリカの労働力調査によると、コロナで経済に悪影響を及ぼす前の昨年の時点で(2019年)、18歳から34歳の若者の39.5%が失業中というデータがあります。
全国平均の失業率は昨年29.1%だったので、若者の失業率の高さは深刻な問題となっています。


日本のように、毎年恒例のように企業が新卒を採用するサイクルがないため、内定率のような定義は南アフリカでは見当たらないが、南アフリカの大学が年間約19万人の新卒者を輩出している一方で、労働市場では毎年推定約4万人の卒業生しか吸収していないというデータもある。そうすると、日本式でいう新卒の就職率は21%?という事になる。


南アフリカは一般的に、欧米もそうだが、大学時代もしくは卒業後にスキルを身に着け、そのスキルを活かす仕事に就き、スキルに磨きをかけながら、転職しキャリアアップを計っていくのが当地のスタイル。従い、新卒で〇✖会社に就職する、という事を目指すのではなく、✖〇スキルを身に着け、そのスキルを活かすために✖〇の仕事を必要とする会社に就職し、そしてその✖〇スキルをさらに磨きながら転職する、というのが一般的。


仕事は?と聞くと 〇✖会社で働いている、というのではなく、✖〇の仕事をやっている、という挨拶が一般的。


日本のように企業が就業経験のない卒業生の決まった人数を毎年定期的に採用する事はなく、市場が必要なスキルを求めるので、今年はコロナで経済環境は悪いので大学3年生もしくは4年生が不利とかというのは無く、スキルを持っている若者の母集団全体が今年は不利であり、経済環境の良いときは若者全体が有利、という事になる。従い、南アフリカでは内定率で一喜一憂することは無さそうである。


日本式の大卒一括採用方式がいいのだろうか、それともワンクッション入るが、スキルを前提に市場とのマッチングを図っていくのがいいのだろうか?


(Source;日本経済新聞ネット記事)